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初めて英語で科学論文を書くとき、ほとんどの日本人は難儀します。かく言う筆者も例外ではありませんでした。日本の学校で習う英語は読解が中心で、自分の考えを論理的に書き表す訓練をほとんど受けないためです。英語のみならず、国語でも、そのような訓練が日本の学校教育において不足している気がします。
ともあれ、国際化が進む今の時代に、科学論文を英語で発表することから逃げるわけにいきません。研究成果を英語で発表しないばかりに、その価値を国際的に認められる大きな機会を逸するかもしれません。 島津製作所の田中耕一さんも、当時あまり注目されなかった技術を、知人の教授の勧めで英語で発表されたことが、後のノーベル化学賞の受賞につながったそうです。
科学英語論文の書き方の本はたくさん出版されているので、自分の分野に合うものを何冊か選んで熟読することが、取っ掛かりになると思います。インターネット上でも、検索すれば有用な情報が見つかるはずです。当サイト内にも、英文ライティングに役立つ助言が平易な英文で書かれているので、目を通されるとよいでしょう。
コンピュータは、英作文を効率的に学ぶうえでたいへん有用です。語学学習の基本は、お手本を真似ることですが、コンピュータを使えば、真似る対象となる文を迅速に探し出すことができます。そのためには、日英対訳の例文が豊富に載っている電子辞書を入手されるといいでしょう。例えば、海野夫妻が作成された『ビジネス技術実用英和大辞典』は、筆者もお勧めします。また、自分の専門分野でお手本となるような英語論文を、できる限りコンピュータ・データとして収集し、検索しやすいように整理しておくと有用です。お手本をハードコピーでしか入手できない場合は、手入力でデータ化するのも良いでしょう。良い英文を書き写すことは、英語表現のパターンを指に覚え込ませるうえで非常に効果的です。
Googleなどのインターネット検索サイトも、英作文のための強力なツールになります。自分の英語表現に自信を持てない場合、そのような表現を英語ネイティブが広く使っているのか、検索サイトで調べることができます。また、科学論文では、一般の辞書に載っていない専門用語がよく使われますが、そのような用語が実際に論文中でどのように使われているか調べることもできます。
英文を書き慣れないうちは、書きやすい部分から着手して慣れていくことをお勧めします。必ずしもIntroductionから書く必要はなく、むしろ実験方法などの方が書きやすいことが多いでしょう。単純な構文の繰り返しでも構わないので、論理の流れが明確になるように書くのがポイントです。Introductionは、いかに読者の興味を引くかという難しい部分なので、最後に仕上げても良いでしょう。
書き上げた論文を、英語のできる人に添削してもらうのは、一番効果的な学習法と思われます。人との対話を通じて、初めて気付かされることが多々あります。添削者が、科学論文の執筆経験がある英語ネイティブであれば、それに越したことはありません。ともかく、積極的に書いて添削してもらう機会を増やすことが上達の鍵でしょう。
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